ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書
平成27年委員会提出意見書案第2号(議決日:平成27年3月16日)
我が国においてウイルス性肝炎、特にB型・C型肝炎の患者が合計350万人以上とされるほど蔓延しているのは、国の責めに帰すべき事由によるものであることは、肝炎対策基本法や「特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第9.因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法」、「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」でも確認されているところであり、国の法的責任は明確になっている。
ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成は、現在、肝炎治療特別促進事業が行われているが、対象となる医療が、B型・C型肝炎の根治を目的としたインターフェロン治療とB型肝炎の核酸アナログ製剤治療に限定されているため、医療費助成の対象から外れている患者が相当数に上る。特に、肝硬変・肝がん患者は高額の医療費を負担せざるを得ないだけでなく、就労不能の方も多く、生活に困難を来たしている。さらに、身体障害者福祉法上の肝疾患に係る障害認定の基準は患者の実態に沿ったものとなっておらず、生活支援の実効性を発揮していないとの指摘がなされているところである。
特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法においては、「とりわけ肝硬変及び肝がんの患者に対する医療費助成を含む支援の在り方について検討を進めること」との附帯決議がなされた。しかし、国においては、肝硬変・肝がん患者に対する医療費助成を含む生活支援について何ら具体的な措置を講じていない。
肝硬変・肝がん患者は、年間4万人もの方が亡くなっており、医療費助成を含む生活支援の実現は、一刻の猶予もない課題である。
よって、貴職におかれては、下記事項を実現するよう強く要望する。
記
- ウイルス性肝硬変・肝がんに係る医療費助成制度を創設すること。
- 身体障害者福祉法上の肝疾患に係る障害認定の基準を緩和し、患者の実態に応じた障害者認定制度にすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成27年3月16日
江南市議会
提出先
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣
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