銅鐘
- 所在地 前飛保町
- 所有者等 曼陀羅寺
- 種類 工芸
- 指定年月日 昭和6年12月14日
口径31センチ、高さ47センチの小型の鐘で、一般に朝鮮鐘といわれるものです。
この鐘は、豊臣秀吉によって行われた朝鮮の役の際にもたらされたものといわれ、典型的な朝鮮鐘です。鐘の頂部に、S状に体をくねらした龍頭と旗挿しがつき、胴の上下の巻帯や乳郭があるなど特色があります。また鐘の表の四方には、仏像・飛雲・宝相華(唐草模様)の紋様が、浮き彫り式に鋳出されていて見事です。旗挿しに旗を立て戦陣で鐘を打ち鳴らして、士気を鼓舞したようです。口唇下面り銘文が彫ってあるが、細く浅いのでほとんど読めません。しかし高麗の高宋21年(1234)と推読され、その作成年と考えられます。また日本へもたらされたころの年代が考えられるという別の読み方もあります。
この鐘についてこんな話が伝わっています。鐘についている龍や飛雲から、土地の人は竜宮の乙姫様が献上したものといいます。また、当地一帯は砂地で、日照り続きのときは大変困り、村人の求めにより曼陀羅寺では雨ごいが行われました。平素、宝蔵へ収められている朝鮮鐘を正堂の本尊前にすえ、方丈様より雨ごいの祈祷が村人の参列の前で行われました。きっと鐘の龍が雲を呼び雨を降らせると信じられていたでしょう。雨ごいは3日、5日と続けられ、霊験はあらたかであったといいます。
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